いま、中学英語で何が起きているのか?

2021年度から新しい学習指導要領が始まり、中学校の英語は大きく変わりました。
私の教室でも、英語が“得意になる子”と“苦手になる子”の差が、年々広がっているのを実感しています。

中1から英語が難しいって本当?



はい、本当ですよ!今、中学英語が大変な事になっているんですよ!
今の中学英語がどれだけ変わったのかをまとめます。
中学英語の5つの変化ポイント
- 1. 教科書の難易度が急上昇
1学期のLesson1から、be動詞・一般動詞・助動詞(can)・疑問詞などが一気に登場。 - 2. 語彙数が大幅増加
小学校で700語、中学でさらに1800語以上。高校レベルの単語も含まれる。 - 3. リスニング・ライティングの比重がUP
聞く・書くが急にテストに出て、生徒が戸惑う。 - 4. 文法解説が少ない
授業では説明が少なく、感覚でつまずく子が続出。 - 5. 初見の長文問題が当たり前に
テストに、習っていない表現がどんどん出てくる。
「英語嫌い」になってしまう3つの原因


① 暗記ばかりで意味がわからない
新しい教科書では圧倒的に文法の説明が少なくなっています。
しかし、単語数は1200個から2500個に!
単語・文法を丸暗記する授業では「なぜそうなるのか」が分からず、ただの暗記ゲーになってしまいます。
結果、「分からない → 解けない → つまらない → 嫌い」となる悪循環に。
② 読めない・発音できないから恥ずかしい
小さいころに英語の音にふれていないと、発音が不自然に。「英語っぽく話すのが恥ずかしい」と思ってしまい、音読やスピーキングに苦手意識がついてしまいます。
③ 書けない・聞けない・話せないの“3重苦”
中学英語では、突然リスニングとライティングの力が求められます。
準備がないと「全部できない」と感じて、英語そのものを遠ざけてしまう子も。
英語嫌いを防ぐには「音」から始めるのがカギ


フォニックスってなに?
フォニックス(Phonics)とは、「文字と音のルール」を学ぶ方法です。
たとえば “cat” の「c」は「ク」、「a」は「ア」、「t」は「ト」。
このように、文字が持つ“音”を学ぶことで、初めて見る単語も読めるようになります。
フォニックスとは?年長〜小3の子どもが英語を読めるようになる学び方ガイド
でも…学校では教えてくれないフォニックス
2020年度から英語は小学5年生で“教科”としてスタートしましたが、フォニックスは授業で扱われていません。
中学でも同様。
アルファベットの名前(エー、ビーなど)は習いますが、「cはク」など音としての英語”は教えてくれないのです。



フォニックスって学校ではやらないんですね…
だからこそ、おうち英語でフォニックス!
学校で教えてもらえないなら、家庭でフォニックスにふれるしかありません。
実はこれは、おうち英語をしているご家庭の“最大の強み”になります。
- 音から英語に入れる
- 読み書きができるようになる
- 発音にも自信がつく
フォニックスを知っているだけで、「読める!書ける!」という成功体験が増え、英語がぐんと身近になります。
小学生のうちにできる!英語が“楽しくなる”工夫
① 英語の絵本・歌・チャンツで音に親しむ
意味は分からなくてもOK。「英語の音っておもしろい!」という感覚を育てることが第一歩です。
② 英語のフレーズを生活に取り入れる
“Here you are.” “I’m hungry.” “Let’s go!” など、短くて簡単な言葉を実際に使ってみることで、「英語が使える!」という喜びにつながります。
③ フォニックスのルールを親子で楽しむ
Aは「ア」、Bは「ブ」、Cは「ク」…
一緒に声に出してみたり、カードやアプリで遊びながら覚えるのもおすすめです。
まとめ|「英語=楽しい」の印象づけが、一生の財産になる
英語が得意になるか、苦手になるかは、小学生のころにどんな印象を持ったかで大きく変わります。
おうち英語で、「音が楽しい」「読めるってうれしい」「使えるって自信になる」
そんな経験を積んでおくことで、中学英語のスタートに差がつきます。



フォニックス、今日から少しずつ始めてみようかな
難しく考えず、できることから少しずつで大丈夫!
“英語嫌い”を防ぐカギは、家庭の中にあるのです。
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